長いバカンス

ふとしたとき、就いている職がなくなることが往々にしてあります。そうした場合、すぐ次の職をあたることは基本必須なのですが、たとえばいくらかの蓄えがあったり、条件の合う各種制度を利用して受給できる手当などを駆使すれば、ありがたいことにそのままでもしばらく生き延びられるものです。

そのあいだ、普段はできないタイプの生活をしたり、思い切って遠出をしたり、勉強して資格を取ったり、映画や本をたくさん観たり読んだりして、心身のリフレッシュに活用するのは悪くないと思っています。先日まで過ごしていたそれらの期間を、私は便宜的に「長いバカンス」と呼んでいました。

実際に長いバカンスへと突入したときには、いくつか大切なことがあります。これは、長いバカンスが終わってしまった後に振り返ってみて、あらためて私が思ったことです。


・長いバカンスでは、生活に罫線や補助線を引くことを心がける

予定がないと、ぐうたらしてしまいます。時間は無限にある(ような気がする)ので、気付いたらボーッとしたまま数時間経っているようなことも珍しくありません。

とりあえず何もなくても、朝は起きましょう。職があった頃より少し遅めでもいいです。毎日目覚ましをかけてください。それをしっかりやるだけで、長いバカンスが充実したものになります。暮らしにリズムやメリハリが生まれると、自ずと今だからこそやりたいこと・できること・やるべきことが見えてくるはずです。

私はバカンス期間中、あまり長文を書く気分にならず、また特に書けるようなトピックも起こりにくかったのですが、意識として「長文をたくさん書けるようなバカンス」を目指していったらよかったのではないかな~と思いました。その実現が果たしていつになるのか(そもそも再びあるのかも)わかりませんが、次回のバカンスへ向けた第一の教訓としています。


・長いバカンスでは、あまりケチらない

とにかくお金が不安です。未来が見えません。職を探す活動だけでも何かとお金がかかります。だからといって、極端に萎縮するのはさらなる悪循環となります。大丈夫、そんな簡単に死にはしません。たぶん。

それよりも、時間の制約が少ないことを最大限活かして、使うべきときには気負わず使いましょう。近くで働いていないと食べられないはずの遠い土地のおいしい平日ランチに向かってもいいし、天気がいいからといきなり海へ行ってもいい、普段なかなか休みの合わない友人と積極的に会うのも楽しい。部屋で過ごすならたとえばNetflixなどが強い味方となるでしょう。思いつきの多くが即座に実行できます。なんだってできます。本当に南の島へ行っちゃってもいいんです。

節度は必要ですが、それ以上に自由な時間が多くあることは(特に大人になってからは)相当にかけがえのないものです。せっかく時間の足枷が軽くなっているのに、緊縮財政のあまり普段よりフットワークが重くなってしまうのはもったいない気がします。


・長いバカンスでは、仕事なんてその時になったらサッと決まってしまう

これはあくまで私の体験談に過ぎないのですが、まだまだバカンスを続ける余裕があるな、と思っている間に受けた面接等ではひょっとしてそれが出てしまっていたのか、毎度散々な結果だったものの、そろそろ決まらないと厳しくなるな、と崖が迫ってきたころに受けたところが拍子抜けするくらいあっさりと決まってしまいました。あまりに突然バカンス終了となったので内心ガックリきて一瞬こちらから蹴ってしまおうかとよぎったほどでしたが、迫る崖との距離を思えばそれなりにベストな流れであったように思います。


私の過ごしたような長いバカンスは、あくまでさまざまな状況によってできたりできなかったりするもので、また精神的な負荷のほうが大きく感じられてしまいそもそも絶対できないという方もいらっしゃるはずですから、決して誰にでも勧められるものではないと思っています。うまい言い訳が用意できなければ経歴には目に見える穴が空きますし、大きなデメリットがありますので、社会的に見れば長いバカンスなんてきっと無いほうがいいです。

バカンスの最中に気付きましたが、私には長いバカンスの才能がありましたので、チャンスに乗ったことでありがたく発生させることができ、平穏無事に楽しく過ごすことができました。もし今後の人生でこのような長いバカンスが選択肢のひとつとしてあらわれたとき、こういう手もあるのかと柔軟に一考してみるのもよろしいかと思います。
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2016年に聴いた曲でした

いつも年末年始のどちらかで書いていたんですが、今回はなんやかんやで年が明けてから少し経ってしまった。これを書くことで心身共にようやく新しい年に行けるのでは、ということでやります。

2016年から日本にもSpotifyが入ってきて、定額課金音楽サービスはAppleやGoogleや他にも色々ありますが、おためしでSpotifyをやってみたら私のインターネット名の由来でもあるPOLYSICSがインディーズ時代を除いてすべての、それこそアルバムからシングルから“すべて”がある…!!と思って一気に信頼してしまったのでSpotify派になりました。よって今までiTunesで一元管理していたところから、Spotifyにあるものは基本Spotify側でブックマーク、ないものは従来通りiTunes経由で聴く、という使い分けに。

なので平たく言うと「2016年に出た音源でよく聴いたのがどれとかあんまりよくわからない」のでして。目についた2016年リリースと思しき好きな曲・たくさん聴いた曲で素朴にプレイリストを作ると、こういう感じになりました。



2016.jpg

Perfume / FLASH (Album-mix)
BABYMETAL / シンコペーション
Awesome City Club / Moonlight
パスピエ / 永すぎた春
ロースケイ / 秘密にしよう (feat. ハナウタ)
Mutemath / Monument
Suchmos / MINT
HINTO / 花をかう
never young beach / 明るい未来


画像の左上から時計回りにぐるりと来て最後が真ん中、になっています。選んでおいてあれですが…なんかものすごく『普通』ですよね…あまりにもわかりやすすぎる。コアに色々なものを漁るより、生活の一部として広く音楽と接してきたら結果的にみんなが知ってるような曲ばかり好きになって聴いてたって雰囲気がありますねこれは。

2016年に一番聴いたアルバムは間違いなくPerfumeの『Cosmic Explorer』でした。中でも紅白などで歌われたりしたFLASHは、オリジナルよりも特にこのAlbum-mixが最高に好みで死ぬほど聴きました。リリースツアー行きたかったな~。一方2016年ライブへ行けたBABYMETAL。セカンドアルバムの中で一曲選ぶならとシンコペーションにしましたが、東京ドーム2DAYSの片方だけ行ったら二日間で同じ曲を二度やらない仕様だったためシンコペーションは聴けなかった…まあ代わりに“おねだり大作戦“の「わたし、パパのお嫁さんになるんだ」のYUIMETALで激しく悶絶できたので、最高でしたので。

Awesome City Clubとパスピエはずっと聴いていますがどちらも盤石ですね。演奏から露出の仕方から、存在にとにかく強度があるな~と思います。今後も安心して楽しむことができますね。“秘密にしよう”は作ってる人も歌ってる人も友人ですけどそういうのを抜きに、指折りの極上ポップスでした。ドラマの主題歌みたいと思う。なので、ある意味キャラ被りにあたる星野源の“恋”も非常によく聴いたんですが、今回はあくまで“秘密にしよう”を選ばせていただきました。

Mutemathは長らく追っていますがSpotifyに最新作だけがなくて、なるほど色気づいて自らそういう選択を…!という感じではいますけど曲は最高だし仕方ないので別途で買う。アーティスト側の主体性をうかがわせるという点では良いことなんですけどね。Suchmosはあっという間に売れたので付記することはないんですが中でもMINTが好きなのでこれにしています。ひとつ飛ばしてnever young beach、「若い人に聴かれている音楽も積極的に掘っていくぞ」みたいな時期が2016年中に何度かあったので、そういう一連から自然にたどり着き、好きになりました。“明るい未来”はカラオケで歌っていると感極まってしまって本当にいいですね。


ひとつ飛ばしたHINTOの話をします。2016年はアルバム『WC』を出してこれがまた実によかったんですが、一方で年末にスパルタローカルズが復活するという大事件がありました。現HINTOメンバーは4人中3人がスパルタローカルズでもありドラム以外同じなので、すでに思い出となっていたスパルタよりも現行のHINTOこそが好きな私としては(HINTOはどうなるの…!?と)あまり素直に喜べずモヤモヤしていました。やがて復活ライブの後にメンバーが各所で「普段はHINTOをやって、スパルタもたまにやる」感じでいってくれると表明してくれてすごくホッとした。で、その瞬間、2つの魅力的なバンドが同時に存在する贅沢が許されるなんて有難い!!!!としか言いようがなくなった。エッそしたらスパルタ解散前にライブでやってた音源化されなかった曲たちも、いつか折を見てなんとかなりませんか~~!?そんな邪な気持ちでおります。ウーン、これこそが本当の明るい未来でした…2009年の解散当時の私に教えてあげたい。スパルタもHINTOもリアルタイムで両方堪能していけるなんてな。


2016年の音楽については、ざっとこんな感じです。おそらく年間通してSpotifyとかを使うことになり新譜に触れる頻度自体は増していくので、ますます様々なアンテナを駆使してたくさんのいい曲を知っていけたらという思いです。時々ライブも行きたいですね。

音楽以外の話もすると、2016年はものすご~~~~くよかったと思います。魅力的な友人がさらに増え、心腹の友と呼べるような人も登場し、楽しく暮らしてきました。自分で決めた方針をそのままやってきたことが素直に良い感じで表れたことで、ますます自分のことを好きになってしまいました。これからも頑固爺にならないよう油断せずヘラヘラやります。心身のアンチエイジングですね。あとは社会的にもうまくやれれば完全に言うことないんですが、そのへんはもうちょっと頑張りましょう。

2016年のリザルトを簡単にやったところで終わりとします。2017年も楽しく健やかに暮らしましょうね。そういえば何年も欲しいなと思っていたブロンプトンの自転車もついに来月届くので。

ああ、それじゃあバイバイ、深田恭子でした。

ある深夜

いつものように飲んで終電で帰宅していると、駅で発車間際の車両側面に「ドゴン」という明らかに人が当たったような鈍い音がして、それからほんの一瞬だけ走り出してしまったあと、即座に急停車した。しばらくして車掌の状況説明が“安全確認“から”人身事故”へと変化し、心地よいほろ酔いもすっかり覚めてしまうこととなる。救助がはじまり、そのために当該車両から前後の車両へ乗客は移るよう指示をされ、車内の電気がすべてシャットダウンされると、レスキュー隊をはじめとする方々の懸命な声がすぐそばで轟く暗闇で、じっと身を置く状態になった。


電車が止まってしまった時点から、ぼんやりとしたストレス性の腹痛らしきものが湧いてきていて、これはいっそイヤホンでもして完全に心を閉ざし事態が過ぎ去るのを待つ手もあるな、と何度か思ったものの、すでに周囲の状況がわかってしまっている中で、いまから我関せず蓋をするのはだいぶ無理があった。目の前の情報の洪水と向き合うしかない、という感じで少しだけ肝が据わると、突然舞い込んできた非日常によって眠っていたセンサーがにわかに働き始める感覚があった。


事故に遭われたご本人を筆頭に、たまたま終電に乗り合わせて時を共にしてしまったすべての乗客、乗務員や駅員さんたち、出動してきたレスキュー隊の方々、一定区間の電車が止まることによって影響を受けているその他すべての人、ウワッ、人の数だけ独立したひとつひとつの人生があってすごい、空から見たら停滞する満天の星空だと思った。それぞれがそれぞれ現在、たとえば不安や睡魔や便意、救命や安全などのため戦っており、ぶわっと想像したそれらがあまりに途方もない情報量だったので本当にどうしようもない気持ちになった。なるほど、普段は全然こんなふうに見えていない、全部見えていたらあっという間にキャパを超えて気が狂ってしまう、生活のためなるべく見えないよう視野を絞って暮らしている。日頃の想像力のなさを自戒する気持ちも芽生えたものの、それより安定を脅かすものを無意識に避ける部分が強くあることに気付いた。特に私はあまりになんとなく生きているので、回避しがちな習性をもうちょっと自覚したほうが良いように思えた。


事故に遭われた方が今夜どのような状態であったかはわからない、泥酔していたのか、元々なにかの疾患をお持ちだったのか、それとも休日に終電まで労働していたその帰りだったのかもしれない、けれども、誰にでもこういうことは起こり得る。まったく他人事でもなんでもない。事故の発生から救助までの一部始終を縁あってすぐ近くで見守った者としては、ただただご無事であられることを願った。私もメチャクチャに酔っ払うのはとても楽しいけど、気をつけよう、友人に何かが起こり得るのを感知できる立場にいたら、それもやっぱり気をつけよう、といった感じのことをぐるぐる漂わせた。


救助が終わって車内の闇が解け、電車がゆっくり動き出し、駆け足で日常が戻ってくる。まだその夜のうちは満天の星空を垣間見た余韻が冷めやらず、妙に活性化してしまっていた。睡眠をひとつ挟むとだいぶ遠ざかっていたので、忘れないうちに書くことにした。良くも悪くも心に祭りがやってきて、感情や思考がもくもく湯気や煙を立てている状態にあるとき、このつかみようのない感覚をどうにかして言語化するのが私の人生だろうが、みたいなことをわりと思ってしまうし、シャットダウンした真っ暗闇な電車の中でも繰り返し、しがみつくように考えていた。

渋谷ランチ引き継ぎリスト

かれこれ2年ちょっと渋谷で働いてまして、いつかもし自分の仕事を引き継ぎすることになったらその際はおすすめランチ情報も後任者に引き継ごうかな、なんて思ってたら、この度私のやっていた仕事そのものが消滅する(すべて外注になる)とのことで、行き場を失ったランチ情報が宙に浮いてしまいました。

ですので、ここらでサクッとご紹介してみることとします。なお、私が働いていたのは渋谷の中でも道玄坂らへんなので、その近辺のお店となっております。カレーとカレー以外、5店ずつ選んでみました。まずはカレー以外から。



串焼専門 佐五右衛門
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13157092/
(東京都渋谷区道玄坂2-29-8 道玄坂センタービル 4F)

唐揚げと親子丼がおいしい。この後の飲食店の多くにも言えることなんですが、渋谷のお店は全体的に量が多い傾向にあり、ここもかなり多いです。私がほぼ毎回食べていたのは二種の唐揚げ定食(通称“二種から“)、塩味と醤油味の唐揚げに葉物サラダとポテサラ、冷奴と漬物の小鉢、おかわり自由の豚汁とご飯で670円。量と味と価格のバランスは最高クラスです。ランチが終わりかけの時間帯に行くと豚汁の具やポテサラの種類がときどき違ったりするのも楽しみでした。飲んだ翌日とかに豚汁飲みたさによく行きましたね。ごぼうがたくさん入ってるとなんとなく”当たり”でした。夏場は冷たいおしぼりが出てくるのもうれしい。おじさんなんで顔をめちゃくちゃに拭きます。


香港食市場(旧店名・美食菜館、旧旧店名??上海食堂)
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13045008/
(東京都渋谷区宇田川町30-2)

まず名前がよくわかんない中華です。今もGoogleMapでは美食菜館で出る。2016年9月現在の名前は香港食市場ですが、そのうちまた変わってるかもしれません。上海だったり香港だったりポリシーを一切感じない雑さがいいですね。ランチは600円からで、たとえばワンタン10個入りワンタン麺を頼むとマジで普通サイズのワンタンが10個入ってきたりしてボリュームがやばい。店頭の黒板に回鍋肉が書いてあると私は間違いなく吸い込まれていました。テーブルに据え付けてある辛めのザーサイがうまい。中国の人も食べに来ているくらいなので味は間違いない。接客は荒々しいです。


俺流塩らーめん 渋谷本店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13113820/
(東京都渋谷区道玄坂1-22-8 朝日屋ビル1F)

食券を買って席につくと、「自分は…」からはじまる店主手書きの文章が視界に飛び込んできていつも笑ってしまいます。私のラーメンの好みは人の顔面でたとえると“薄い顔“なんですが、「自分は…」の語りからはじまるわりにはなかなかさっぱりした味付けで好みです。テーブル据え付けのフリートッピングが豊富で、私はいつも岩のり、とろろこんぶ、柚子胡椒を使って食べ進めるごとに変化を加えます。他にも食べるラー油やニンニク、うめなどもあるので、一杯における個人的な満足度の追求がやりやすくていいですね。東急本店前にも店舗があります。最近のラーメンの中では比較的安い方なのでランチでも使えていました。


とりかつチキン
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001699/
(東京都渋谷区道玄坂2-16-19 都路ビル 2F)

スナックがいくつも入った不穏な雑居ビルに突如としてあらわれるおばちゃんたちの食堂です。テレビはいつもNHKがついてる。定食の揚げ物点数で値段がわかれていて、2品で650円、3品で850円、4品なら1.000円。例外として「とりかつ・ハムかつ・コロッケ」の固定3品その名も“人気定食”だけが650円で少しお得です。店名にもあるとりかつは必ず食べておきたい。ジューシーで揚げ加減が絶妙で、めっちゃくちゃうまい。お味噌汁も、いわゆるお母さんのお味噌汁の味がするので安らぎます。カウンターに置かれた勝手に取っていい漬物もおいしいんですが、あまり残ってないことが多い。(私がいつもランチに出るのはピークを避けて13時30分~なので仕方ないのですが)


テング酒場 レンガビル店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13085575/
(東京都渋谷区道玄坂1-5-9 ザ・レンガビル B1F)

思いっきりチェーン店の居酒屋ランチですね。テング酒場自体はランチ圏内だけでも渋谷センター街店、道玄坂店、そしてレンガビル店の3店舗あるんですが、全部行った結果、レンガビル店は接客のレベルが最も高くメンバーの入れ替わりも少ない・店内が最も広々としていて清潔感がある・ご飯を炊くのが最もうまい、この3店舗の中ではきちんと分煙されている、など数々の点から私は行くならレンガビルと決めていました。もともとある最安値500円の唐揚げ定食に加えて、最近は同じ500円でデミソースチキンカツ定食が出現し、大変はかどりました。もちろんご飯と味噌汁はおかわり自由。アベレージが高い。どうやら向こうのガイドブックにも載っているらしく最近は外国人のお客さんも増えている。



つづいてカレーです。


TOM BOY 106 モアイカフェ 渋谷道玄坂店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13104579/
(東京都渋谷区道玄坂2-6-17 渋東シネタワー B2F)

いつものカレーです。私を覚えてくれてる店員さんなら入店時の挨拶は「コンニチワ」か「センキューマイフレンド(握手)」です。一応インドカレーですが、私の感覚としてはもはやファミレスに近い。テーブルに呼び出しボタンがありますし、お酒もいっぱいあるので宴会利用の団体客などもよくいらっしゃいます。17時までランチなので変な時間にカレーが食べたいときも重宝する。1.000円でお釣りがくるチーズナン付きバターチキンカレーセットがうれしいですが、最近気付いたんですけどこのバターチキン、イシイのおべんとクン ミートボールの味に似てる。全体的にカレーは甘いですが、希望すれば激辛のデンジャーソースをいただけます。休日などはよく外でチラシを配っていてもらっておくとドリンク一杯かデザートが無料で追加できるのでおすすめ。私はチラシを受け取らない場合でも顔見知りなんで通りすがりに挨拶します。


カリーカイラス
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13003347/
(東京都渋谷区道玄坂1-19-1 渋谷道玄坂商店街振興組合ビル 1F)

マークシティ道玄坂上側の出口を出てすぐの、昔からある小さなカレー店。今日はどうしてもスタンダードなライスカレーが食いてえ~!というとき、確実に欲求を満たしてくれるのはここです。なんの変哲もない普通のカレーの、最上級のやつ。福神漬け、らっきょう、きゅうりの漬物、キャベツの酢漬けがテーブルに並んであって無敵の布陣かなと思う。看板メニューのカツカレー(\850)、以前はヒレカツ4枚載ってたんですが、最近3枚に減ってしまいました。でも4枚だと多すぎていつもカレーを食べ進める際に困っていたので、3枚になって若干助かったみたいな気持ちもなくはないのが不思議です。


ムルギー
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001732/
(東京都渋谷区道玄坂2-19-2)

マッターホルンかエベレストかという具合に三角形に盛られたカレーの画像を見たことある方も多いかもしれません。茶色くって雰囲気のある入りづらい佇まい、昔からある老舗の様相をたたえています。ランチ営業のみ。カウンターとかもないので一人でもテーブル席に通されます。もちろん玉子入りムルギー(\1.050)を食べる。白米の山麓をスプーンで切り崩し、濃厚スパイシーなルーを、添えられたフルーツペーストを混ぜながらときにはマイルドに、じわじわ開拓を進めていく。ちょっとリッチな渋谷カレーランチとしてはお値段以上の贅沢さを味わえます。ですので平時のランチでムルギーに行くと決めるには、なにか“覚悟”が要ります。


シャンティ 渋谷店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13101323/
(東京都渋谷区道玄坂2-10-10 世界堂ビル1F)

スープカレーをカレーに含めていいのかわかりませんが、広義のカレーには入ってきそうなのでこちらで。北海道発祥の同店、お好きな方にとっては天井知らずの果てしない辛さを堪能できますが、私はいつも追加料金無しの通常の辛さで満足。平日ランチタイムのみライスの量を自由に増やせてさらにおかわりもできるので、最後の一滴まで白米に吸わせきって食いまくることができて、爽快ですらあります。私のおすすめはMOMOと野菜のスープカレー(\990)MOMOはチベットらへんの水餃子だそう。うまい。さらにこちらの平日ランチタイムは簡単なスロットをレジで回し、特定の番号が出ると割引してくれます。シャンティはランチとしては高くつくのですが、これで50円引き100円引きがけっこう出るので、それを口実に食べに行っていました。


ケニックカレー
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13171069/
(東京都渋谷区道玄坂2-25-7 プラザ道玄坂 5F)

こちらはチョーヒカルさんの展示をPARCOミュージアムへ観に行った際チョーさんから教えてもらいました。そのときのお話では業界人御用達らしく店員の女の子とかもモデルさんだそうですごく華やかでいいですよ、とのことで、実際行ったら本当に目にもうれしいお店で、いやいや、もちろん舌にもうれしいんですけど、とにかくうれしい。看板メニューのケニック(\950~トッピングによる)は無水キーマなので濃密、見た目以上にボリュームがありメニューにも「腹持ちがいいよ」ってわざわざ書いてあって、その通り腹持ちがものすごい。人気店なのでケニックが売り切れていることもあって、それはそれでじゃあ代わりに…と食べたポークヴィンダルーがまたメッチャクチャ美味くて恍惚としてしまった。夜はBARのお店を昼間借りているところなのでランチのみ。パクチーメニューが多めなんで好きな人にはとてもいいし、おしゃれなんでデートにも良い。



といった感じで、とりあえず目ぼしい10店を紹介してみました。気付いたら1,000円クラスのランチが多くなってしまい、えっお前そんなにお金かけてたの…と自分でも思ったんですが、渋谷で働いてて周りに死ぬほど店があるのにランチでケチケチするとかなり心が虚しいことになったので、これなら休みの日の予算を平日に充てて遠慮なくおいしいものを食べたほうが健全なのでは、と思ってあるとき路線を変えたんですよね。実際それからはけっこう幸せでした。お金はまったく貯まらないんですけど。

次回のランチ探訪がいったいどの街になるのか、これを書いている段階ではまあまったくわからないんですけども、可能な限りおいしいものを食べ続けていきたいですね。



左から、トムボーイ、カイラス、ムルギー、ケニック。
インスタグラムに画像があったのは挙げた中ではカレーだけだった……

某脱毛器のレビュー

かねてから欲しかった脱毛器が家にやってきたのは2015年8月頭のことでした。脱毛器、で検索すると大体一番上に出てくる、広告がメッチャクチャ怪しい、あの、身も蓋もないネーミングのあれです。死ぬほど怪しいのですが、信頼できる友人が所持しており「効果ある」と言っていたので決断した次第でした。

で、それから一年近く、時々使っていく中で、毎回使用感や雑感などの簡単なメモをとっていました。当初は商品レビューを書いたら追加でなんかもらえるとのことでその材料とするためでしたが、ちゃんと書くとえらい長大になりそうなのと、その何かもらえるブツが特に必要ないのと、そもそもレビューとか意識せず好き勝手に書きたくなったので、今回はあくまで“自主的な感想”として、メモを参照しながらレビューを書いてみようと思います。



はじめに、結論から述べるのですが、一応効きます。そしてちょっと面倒くさいです。

最初は熱意もあってきちんとやるのですが段々ペースがあいてくると部位によっては毛が復活し始めるので、ああ、やらなければ、となって、それでやったらしばらく減少しますし、またサボったら生えてくるので、少なくとも短期的な効果については疑う余地がないです。

ちょっと面倒くさい点、ですが、機器の準備そのものは実に手軽です。電源を入れればもういつでもいけます。事前に剃っておく必要はありますが日常の範囲内です。付属の保冷剤(本当によくあるスーパーで貰えるような小さな保冷剤)もありますが、それよりも氷嚢か小さめの氷枕みたいなものを用意するのがいいです。最初は100均の氷嚢(ピンクの花柄)を使いましたが、水が漏れるようになってきたので1000円位するちゃんとした氷嚢を買いました。照射前に部位を冷やして、照射後にまた冷やすため必須です。


何がもっとも面倒かというと、私は家族と暮らしているのですが、基本的には誰にも干渉されない時間帯・空間をきちんと確保できない場合が多いので、使うタイミングが限られます。たとえば小さなお子さんがいらしたりペットがいる場合などは、その使用機会はかなり限られるか、わざわざ作り出さなくてはならないです。照射される光は直視すると大変まぶしいのでお子さんやペットがいる空間での使用は避ける必要があります。

この点で“安く脱毛できるならと思って買ったものの結局使わない(使えない)“可能性が出てくるので、だったら何倍かお金はかかるでしょうけど確実な医療レーザーでも行ったほうが全然いいです。一人暮らしで時間もあって、そんなにお金はないけどやってみたい…くらいでしたら、ためす価値はあります。気が向いたときにパッとやれるのであればいいですね。落ち着いて使える環境が大事ということです。


現時点での私の使用部位は、ひげ、脇、胸部~腹部にかけて、下腹部とその周辺、腕と指、足の親指、くらいですが、所要時間は準備を入れても全部で1時間くらいです。音楽でも流しながらゆっくりやります。脱毛器の蓋の内側が鏡になっていますが小さくてしかも少し歪んでいるので、別でスタンドミラーなどを用意したほうがいいでしょう。

この脱毛器はフラッシュ脱毛器と呼ばれる種類のもので、範囲で照射される光が黒い部分に強く反応します。ですので体毛が黒くない場合などは効果が薄く、肌は色白だと理想的です。肌が黒い部分に高レベルで照射すると熱さや痛みを感じるのでレベルを調整していますが、これだと効果が薄いと思います。

照射レベルは10段階あり、低レベルではちょっとした連射もできるようです。肌が弱い場合などはいいかもしれませんが私は未使用。買うきっかけとなった友人は「いつもレベル10」と言っていたので基本は最強の10で使っています。私の場合は顔と、あと下腹部の特に色黒な箇所のみダメージを考慮してレベルを少し下げています。7か8ですね。あとこれは非推奨の使い方ですが、特に頑固な部分のみピンポイントで時間をあけてダメ押しで2回目の照射をします。1回だけと比べたらめちゃくちゃ効く。やるのは肌が強い部分に限ります。

先述しましたが、照射する一瞬はとてもまぶしいです。脱毛器にはサングラスも付属していて目の保護のため必ず装着するよう書いてありますが…サングラスをすると自分の毛穴がよく見えなくなったりしてイマイチでした。照射の瞬間にきちんと目線を外せば問題ないです。(当初は全裸でサングラスだけしている自分がスタンドミラーに写っているものですから本当にひどい有り様でしたね)

また照射した部位に産毛などが残っていると光によって溶けた毛が脱毛器の照射部に少しずつこびりつくので、普通に使っているだけでもちょっとずつ照射面が汚れてきます。これらを、誤照射を避けるため一度電源を切ってから(※重要)ちょいちょい拭かないと光にムラができそうなのでやったりします。こういうのは使ってるうちに段々わかるんですが…ひょっとして説明書にも書いてあるのかもしれない。記憶には無いんですけど。


こちらはたしか説明書に書いてあったんですが、この脱毛器はそもそも「日々の剃毛等による負担を和らげるため」使うものです。完全に、永久的に脱毛できる機械ではおそらくない。使用前と比べて明らかに以前よりも毛が弱々しくなり、剃るペースが減ったりその際の手間や肌への負担がかなりラクになる、それ以上はあまり期待しないほうがいいかもしれません。それくらい生えようとしてくる毛のパワーは強く、侮れません。私の場合強いのはひげと、あと下腹部あたりですので、まあ根気よくマイペースにやっつけていければというところです。短期決戦やさらなる永久的な毛の滅亡を望むなら、やはり店舗で盛大にお金をかけるしかないのが実情です。


まとめます。

・落ち着いて使える空間・時間がきちんと確保できる状態にある
・肌が極端に焼けていたり色黒などではなく、また体毛が黒い
・あくまで完全なる毛の根絶ではなく日々のケアの緩和として用いる

これらをある程度満たしていれば、私はすでに効果を実感していますのでとりあえずおすすめできます。使用の目安は2週間に一度ということですが、サボりがちな私が月1ペースくらいですので多少のめんどくさがりでもなんとかいけるとは思います。それでも自分でやるのは自室でリラックスしてできる反面(誰かにやってもらえたらな~…)とも思います。たとえば理解のあるパートナーがいれば手が届かない背中とかをやってもらったり、お互いにやるのもいいかもしれませんね。共用するのに抵抗がないご家族でしたらコストもそのぶん下がりますし。


でも女性の場合は全身脱毛であっても元の需要が多く競争が激しいので、お外でやってもらうのも分が悪くないと思うので女性にはあんまりおすすめしないでおきます。ひげ以外の部位を積極的に絶やしていきたい男性には出せる予算によって大きく選択肢が限られるのが現状ですので、その点では“鼻の穴から下の毛は全部いらなくて富には欠けている”私にはひとまず最初のステップとしては正解だったように思います。

あとガチの医療脱毛はメチャクチャ痛いとの話を聞きますので、エーッどうしても痛いのヤダ…でも麻酔してまではさすがにちょっと…な方にも入口としてはいいかもしれません。私も肌が強い方ではありませんが、ちゃんと使うぶんには全然痛くないので。


最後になりますが、ご自分の目的・環境・体質・予算等さまざまなことを考慮した上で、中にはこういう選択肢もあるよ~くらいの感じでご検討するのがいいと思いますね。おわります。

レッツ・パイパン~~!!!!