渋谷ランチ引き継ぎリスト

かれこれ2年ちょっと渋谷で働いてまして、いつかもし自分の仕事を引き継ぎすることになったらその際はおすすめランチ情報も後任者に引き継ごうかな、なんて思ってたら、この度私のやっていた仕事そのものが消滅する(すべて外注になる)とのことで、行き場を失ったランチ情報が宙に浮いてしまいました。

ですので、ここらでサクッとご紹介してみることとします。なお、私が働いていたのは渋谷の中でも道玄坂らへんなので、その近辺のお店となっております。カレーとカレー以外、5店ずつ選んでみました。まずはカレー以外から。



串焼専門 佐五右衛門
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13157092/
(東京都渋谷区道玄坂2-29-8 道玄坂センタービル 4F)

唐揚げと親子丼がおいしい。この後の飲食店の多くにも言えることなんですが、渋谷のお店は全体的に量が多い傾向にあり、ここもかなり多いです。私がほぼ毎回食べていたのは二種の唐揚げ定食(通称“二種から“)、塩味と醤油味の唐揚げに葉物サラダとポテサラ、冷奴と漬物の小鉢、おかわり自由の豚汁とご飯で670円。量と味と価格のバランスは最高クラスです。ランチが終わりかけの時間帯に行くと豚汁の具やポテサラの種類がときどき違ったりするのも楽しみでした。飲んだ翌日とかに豚汁飲みたさによく行きましたね。ごぼうがたくさん入ってるとなんとなく”当たり”でした。夏場は冷たいおしぼりが出てくるのもうれしい。おじさんなんで顔をめちゃくちゃに拭きます。


香港食市場(旧店名・美食菜館、旧旧店名??上海食堂)
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13045008/
(東京都渋谷区宇田川町30-2)

まず名前がよくわかんない中華です。今もGoogleMapでは美食菜館で出る。2016年9月現在の名前は香港食市場ですが、そのうちまた変わってるかもしれません。上海だったり香港だったりポリシーを一切感じない雑さがいいですね。ランチは600円からで、たとえばワンタン10個入りワンタン麺を頼むとマジで普通サイズのワンタンが10個入ってきたりしてボリュームがやばい。店頭の黒板に回鍋肉が書いてあると私は間違いなく吸い込まれていました。テーブルに据え付けてある辛めのザーサイがうまい。中国の人も食べに来ているくらいなので味は間違いない。接客は荒々しいです。


俺流塩らーめん 渋谷本店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13113820/
(東京都渋谷区道玄坂1-22-8 朝日屋ビル1F)

食券を買って席につくと、「自分は…」からはじまる店主手書きの文章が視界に飛び込んできていつも笑ってしまいます。私のラーメンの好みは人の顔面でたとえると“薄い顔“なんですが、「自分は…」の語りからはじまるわりにはなかなかさっぱりした味付けで好みです。テーブル据え付けのフリートッピングが豊富で、私はいつも岩のり、とろろこんぶ、柚子胡椒を使って食べ進めるごとに変化を加えます。他にも食べるラー油やニンニク、うめなどもあるので、一杯における個人的な満足度の追求がやりやすくていいですね。東急本店前にも店舗があります。最近のラーメンの中では比較的安い方なのでランチでも使えていました。


とりかつチキン
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001699/
(東京都渋谷区道玄坂2-16-19 都路ビル 2F)

スナックがいくつも入った不穏な雑居ビルに突如としてあらわれるおばちゃんたちの食堂です。テレビはいつもNHKがついてる。定食の揚げ物点数で値段がわかれていて、2品で650円、3品で850円、4品なら1.000円。例外として「とりかつ・ハムかつ・コロッケ」の固定3品その名も“人気定食”だけが650円で少しお得です。店名にもあるとりかつは必ず食べておきたい。ジューシーで揚げ加減が絶妙で、めっちゃくちゃうまい。お味噌汁も、いわゆるお母さんのお味噌汁の味がするので安らぎます。カウンターに置かれた勝手に取っていい漬物もおいしいんですが、あまり残ってないことが多い。(私がいつもランチに出るのはピークを避けて13時30分~なので仕方ないのですが)


テング酒場 レンガビル店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13085575/
(東京都渋谷区道玄坂1-5-9 ザ・レンガビル B1F)

思いっきりチェーン店の居酒屋ランチですね。テング酒場自体はランチ圏内だけでも渋谷センター街店、道玄坂店、そしてレンガビル店の3店舗あるんですが、全部行った結果、レンガビル店は接客のレベルが最も高くメンバーの入れ替わりも少ない・店内が最も広々としていて清潔感がある・ご飯を炊くのが最もうまい、この3店舗の中ではきちんと分煙されている、など数々の点から私は行くならレンガビルと決めていました。もともとある最安値500円の唐揚げ定食に加えて、最近は同じ500円でデミソースチキンカツ定食が出現し、大変はかどりました。もちろんご飯と味噌汁はおかわり自由。アベレージが高い。どうやら向こうのガイドブックにも載っているらしく最近は外国人のお客さんも増えている。



つづいてカレーです。


TOM BOY 106 モアイカフェ 渋谷道玄坂店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13104579/
(東京都渋谷区道玄坂2-6-17 渋東シネタワー B2F)

いつものカレーです。私を覚えてくれてる店員さんなら入店時の挨拶は「コンニチワ」か「センキューマイフレンド(握手)」です。一応インドカレーですが、私の感覚としてはもはやファミレスに近い。テーブルに呼び出しボタンがありますし、お酒もいっぱいあるので宴会利用の団体客などもよくいらっしゃいます。17時までランチなので変な時間にカレーが食べたいときも重宝する。1.000円でお釣りがくるチーズナン付きバターチキンカレーセットがうれしいですが、最近気付いたんですけどこのバターチキン、イシイのおべんとクン ミートボールの味に似てる。全体的にカレーは甘いですが、希望すれば激辛のデンジャーソースをいただけます。休日などはよく外でチラシを配っていてもらっておくとドリンク一杯かデザートが無料で追加できるのでおすすめ。私はチラシを受け取らない場合でも顔見知りなんで通りすがりに挨拶します。


カリーカイラス
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13003347/
(東京都渋谷区道玄坂1-19-1 渋谷道玄坂商店街振興組合ビル 1F)

マークシティ道玄坂上側の出口を出てすぐの、昔からある小さなカレー店。今日はどうしてもスタンダードなライスカレーが食いてえ~!というとき、確実に欲求を満たしてくれるのはここです。なんの変哲もない普通のカレーの、最上級のやつ。福神漬け、らっきょう、きゅうりの漬物、キャベツの酢漬けがテーブルに並んであって無敵の布陣かなと思う。看板メニューのカツカレー(\850)、以前はヒレカツ4枚載ってたんですが、最近3枚に減ってしまいました。でも4枚だと多すぎていつもカレーを食べ進める際に困っていたので、3枚になって若干助かったみたいな気持ちもなくはないのが不思議です。


ムルギー
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001732/
(東京都渋谷区道玄坂2-19-2)

マッターホルンかエベレストかという具合に三角形に盛られたカレーの画像を見たことある方も多いかもしれません。茶色くって雰囲気のある入りづらい佇まい、昔からある老舗の様相をたたえています。ランチ営業のみ。カウンターとかもないので一人でもテーブル席に通されます。もちろん玉子入りムルギー(\1.050)を食べる。白米の山麓をスプーンで切り崩し、濃厚スパイシーなルーを、添えられたフルーツペーストを混ぜながらときにはマイルドに、じわじわ開拓を進めていく。ちょっとリッチな渋谷カレーランチとしてはお値段以上の贅沢さを味わえます。ですので平時のランチでムルギーに行くと決めるには、なにか“覚悟”が要ります。


シャンティ 渋谷店
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13101323/
(東京都渋谷区道玄坂2-10-10 世界堂ビル1F)

スープカレーをカレーに含めていいのかわかりませんが、広義のカレーには入ってきそうなのでこちらで。北海道発祥の同店、お好きな方にとっては天井知らずの果てしない辛さを堪能できますが、私はいつも追加料金無しの通常の辛さで満足。平日ランチタイムのみライスの量を自由に増やせてさらにおかわりもできるので、最後の一滴まで白米に吸わせきって食いまくることができて、爽快ですらあります。私のおすすめはMOMOと野菜のスープカレー(\990)MOMOはチベットらへんの水餃子だそう。うまい。さらにこちらの平日ランチタイムは簡単なスロットをレジで回し、特定の番号が出ると割引してくれます。シャンティはランチとしては高くつくのですが、これで50円引き100円引きがけっこう出るので、それを口実に食べに行っていました。


ケニックカレー
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13171069/
(東京都渋谷区道玄坂2-25-7 プラザ道玄坂 5F)

こちらはチョーヒカルさんの展示をPARCOミュージアムへ観に行った際チョーさんから教えてもらいました。そのときのお話では業界人御用達らしく店員の女の子とかもモデルさんだそうですごく華やかでいいですよ、とのことで、実際行ったら本当に目にもうれしいお店で、いやいや、もちろん舌にもうれしいんですけど、とにかくうれしい。看板メニューのケニック(\950~トッピングによる)は無水キーマなので濃密、見た目以上にボリュームがありメニューにも「腹持ちがいいよ」ってわざわざ書いてあって、その通り腹持ちがものすごい。人気店なのでケニックが売り切れていることもあって、それはそれでじゃあ代わりに…と食べたポークヴィンダルーがまたメッチャクチャ美味くて恍惚としてしまった。夜はBARのお店を昼間借りているところなのでランチのみ。パクチーメニューが多めなんで好きな人にはとてもいいし、おしゃれなんでデートにも良い。



といった感じで、とりあえず目ぼしい10店を紹介してみました。気付いたら1,000円クラスのランチが多くなってしまい、えっお前そんなにお金かけてたの…と自分でも思ったんですが、渋谷で働いてて周りに死ぬほど店があるのにランチでケチケチするとかなり心が虚しいことになったので、これなら休みの日の予算を平日に充てて遠慮なくおいしいものを食べたほうが健全なのでは、と思ってあるとき路線を変えたんですよね。実際それからはけっこう幸せでした。お金はまったく貯まらないんですけど。

次回のランチ探訪がいったいどの街になるのか、これを書いている段階ではまあまったくわからないんですけども、可能な限りおいしいものを食べ続けていきたいですね。



左から、トムボーイ、カイラス、ムルギー、ケニック。
インスタグラムに画像があったのは挙げた中ではカレーだけだった……